イベントでは、ゲスト起業家に現在の会社までの道のりや事業内容についてお話をもらいつつ、その後直接個別で相談ができる、起業相談コーナーの二部構成でお送りしています。

第4回のゲスト起業家は、株式会社CyberLiGの夏川登志郎さんです。

CyberLiGはサイバーエージェントのグループ会社で、企業や事務所所属のタレントの方々のYouTubeのプロデュースに加え、動画制作協力、デジタルマーケティング業務を行っています。

21世紀を代表する次世代スターを生み出す会社を作るというミッションの元日々活動をされているそうです。

高校時代はテニスに没頭し、テニスラケットの材質やデザインに興味を持つほどオタク気質であると自称され、そこから理系のデザイン学科がある大学に進学。大学時代はテニスラケットのデザインや炊飯器のデザインなど様々なものづくりに没頭されたそうです。さらに、より良いデザインやアートの世界に没頭したいという思いから、自分の感性を高めるべく原宿のファッションサークルに入り、そこから現在の活動にもつながる読者モデル・動画での活動をなされたそうです。

その後、物作りに没頭し研究していきたいという思いから慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科に進学。大学院時代は自分のブランドをプロデュースしたり、インフルエンサーのイベント企画を行ったりされていました。プロジェクトが電通報に掲載されることもあり、ビジネスの楽しさに気づいていった時期だったそうです。大学院を卒業する際にモノづくりをひとつの手段として世の中を変えるようなことをしたい！という思いから、ビジネスの世界を深めたいという考えに至ったそうです。

就活に興味がない学生時代を過ごしていた夏川さんですが、ベンチャー企業でのインターンを通じてインフルエンサー領域のプロになろう、という思いが生まれ就職を決意したそうです。

サイバーエージェントに入社し、裁量権のある仕事を希望していた夏川さんは子会社への出向を希望。「会社は学校じゃねぇんだよ」という、TVドラマにもなったブログを書かれた方が代表の会社に出向することに。当時社長との距離感が非常に近く、事業案を提案し事業責任者のポジションに就任することができたそうです。

その後１年目の秋に経営ボードに参画されましたが、そこで倒産の危機に直面。事業ピポッドを迫られた際に、目指していた動画やインフルエンサーの事業ドメインから離れピポッドするか、異動するかで悩まれたそうです。

ここで夏川さんは、事業ピポッドを選択され、無事資金調達に成功。この経験からドメイン思考→経営思考に変わり、経営者を目指すきっかけになったそうです。

その後、サイバーエージェントの事業コンテストで優勝したことがきっかけとなり、起業につながったそうです。当時の資料なども見せていただき、非常に勉強になりました。

イントレプレナーである夏川さんならではのお話として、社内起業のメリットについて語っていただきました。

1つ目が親会社のリソースを使えること。

2つ目が親会社のネームバリューを使えること。

3つ目が個人でやるよりも規模が大きい事業ができること。

4つ目がサイバーエージェントという看板を使うことによって個人の市場価値を上げやすいこと。

社内起業と社外起業で迷っている方は参考にしてみてください。

CyberLiG設立の時点でスタートアップ３社目、２社倒産を経験していたことから失敗は許されない状況だった、と夏川さん。代表というかなり責任の重いポジションで会社をスタートされました。初めは２人で泥臭く仕事をされており、ゴールデンウィークにはチャンスだと思い大阪出張、路上でライバーをスカウトするなども経験したそうです。

現在では国内トップのライバー育成にも成功し早期で黒字化を達成されました。より高みを目指すために事業ピボットを行い、指原莉乃さんプロデュースのアイドルのYouTubeプロデュースなども行い、現在は年商数億というところまで到達されたそうです。タレント×バーチャルのドメインでNo.1を作っていく、という今後の野望についても語っていただき、質問タイムへと移りました。

起業相談コーナーでは、参加者から当日or事前にもらった相談や質問を、夏川さんに答えていただきました。

・社内起業を成功させる上で一番大切なことは何か？

・インフルエンサー事業は今後も伸びていくのか？

・事業をやっていて一番やりがいを感じるのはどんな時か？

・会社の売上を上げるうえで大切なことは？

・社会人として必要な発想力を身につけたいが何かオススメの鍛え方は？

・ご自身のミッションはどのように定められたのか？

などといった質問がされ、今回は事業内容の壁打ちをする学生もいました。

夏川さんのプレゼン・起業相談を通じて、新しい知見を得られたのではないでしょうか？ 

今後もオンライン寺子屋は月1ほどのペースで開催していきます。

それでは、また次回のオンライン寺子屋でお会いできればと思います！

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