外国にルーツを持つ多文化多言語な子どもたちの教育をどうするか
第206回オンラインシンポレポート・後半

活動報告|レポート

2026.6.12 Fri
外国にルーツを持つ多文化多言語な子どもたちの教育をどうするか</br>第206回オンラインシンポレポート・後半

 概要

超教育協会は2026年4月22日、文部科学省 中央教育審議会 高等学校教育の在り方ワーキンググループ 委員、国立市教育委員、元学校法人NHK学園理事長の篠原 朋子氏と、合同会社デロイト トーマツの吉田 圭造氏を招いて、「外国人財の受入れ・共生・活躍に向けた現状とデジタル施策」と題したオンラインシンポジウムを開催した。

 

シンポジウムの前半では、吉田氏が日本における外国人財政策の論点について講演し、篠原氏がNHK学園の日本語学習支援講座について講演し、後半では超教育協会の石戸奈々子をファシリテーターに、視聴者からの質問を織り交ぜながら質疑応答が実施された。その後半の模様を紹介する。

 

>> 前半のレポートはこちら

 

「外国人財の受入れ・共生・活躍に向けた現状と教育デジタル施策」

■日時:2026年4月22日(水)12時~12時55分

■講演:
・篠原 朋子氏
文部科学省 中央教育審議会 高等学校教育の在り方ワーキンググループ 委員、国立市教育委員、元学校法人NHK学園理事長

・吉田 圭造氏
合同会社デロイトトーマツ

■ファシリテーター:石戸 奈々子
超教育協会理事長

 

▲ 写真・ファシリテーターを務めた
超教育協会理事長の石戸 奈々子

 

シンポジウムの後半では、超教育協会の石戸 奈々子をファシリテーターに、視聴者からの質問を織り交ぜながら質疑応答が実施された。

多文化多言語の子どもたちを受け入れるには学校側が「変わる」ことも大切

石戸:「まずは吉田さんへの質問です。外国人財の受け入れについて、制度設計上の課題があるとのご指摘がありました。現在、日本政府の中では、この課題はどのように位置づけられ、どのような議論が進められているのでしょうか。また、制度整備や対応のスピード感について、吉田さんご自身はどのように受け止めていらっしゃいますか」

 

吉田氏:「受け入れ拡大を想定した際の政策課題は、大きく4点あると考えています。まず1つめは、日本語教育の基盤整備と人財のパイプラインづくりです。文部科学省や旧文化庁の日本語教育課などを中心に、現在、最優先で取り組まれています。

 

2つめは、就労制度の設計と権利保護です。職種間・企業間の転籍自由化、それに伴う手数料や管理、通報・相談など、保護のあり方をどう構築するかという課題があります。

 

3つめは、データガバナンスです。これは教育だけでなく、福祉や医療にも関わるため、横断的なガバナンスの整備が必要です。

 

そして4つめが、多文化共生社会を見据えた差別の予防や、住宅・医療・金融など生活基盤の平等化、相談体制の整備です。こうした政策が重要だと感じています」

 

石戸:「視聴者からこのような質問が寄せられています。『移民を多く受け入れている国では、外国に繋がる子どもたちに対してどのような教育支援が学校で行われているのでしょうか。特に言語支援、学習支援、保護者支援などの面で効果的だとされている取り組みがあれば教えてください。また、こうした国々では学校や自治体、地域コミュニティがどのように役割分担しながら子どもたちを支えているのでしょうか。日本での取り組みを考える上で参考になりそうな事例があれば併せて伺いたいです』という質問です。いかがでしょうか」

 

吉田氏:「カナダやオーストラリアは典型的な移民国家として知られていますが、ドイツ、フランス、韓国、台湾などでも移民政策が積極的に議論されています。共通して有効とされている取り組みを4つほどご紹介します。

 

まず1つめは、早期かつ多面的なアセスメントです。カナダでは、到着直後に言語能力、学力、健康状態、心理面などについて初期アセスメントを行い、個別支援計画を作成します。レセプションセンターで計画を立て、それに基づいて学習支援や専門性の高い教員の配置、日本でいうESL(English as a Second Language)のような英語教育プログラムの紹介などが行われます。このような早期介入・早期対応が重要です。

 

2つめは、NGOや自治体による放課後補習などの支援です。3つめは、保護者支援です。子どもだけでなく、学校内における多文化リエゾンの役割も重要です。通訳付きの三者面談や、母語・母文化に配慮した学校制度の説明などが行われています。4つめは、データに基づく管理です。カナダやニュージーランドでは、自治体ごとの到達目標や資金配分を適切に管理している印象があります」

 

石戸:「言語だけではなく、文化や生活習慣の違いも、子どもたちが学校で共に学ぶうえで大きなハードルになっているのではないかと感じます。例えば、日本の学校では靴を脱ぐ、整列する、体操着に着替えるといった独特の学校文化がありますが、こうしたこと自体が戸惑いにつながる場合もあるのではないでしょうか。篠原さんからご紹介いただいた教材では、こうした言語以外の文化的な違いや、日本の学校生活そのものについて、どのように扱われているのでしょうか」

 

篠原氏:「確かに、下駄箱などは非常に日本的な文化だと思います。そのため、『靴を脱ぐ』という行動も具体的な要素として盛り込もうと考えていました。先ほどご紹介した教科書の『学校生活編』では、保健室や音楽室など施設の案内だけでなく、その使い方や、熱が出た際にどのように先生へ伝えるかなど、具体的な場面設定を通して紹介しています。

 

また、中学生向けにはキャリア教育も含まれており、地域見学に行く際に先生が『みんな、きちんと挨拶しようね』と声をかける場面など、学校生活のさまざまな要素を盛り込んだ教材になっています」

 

石戸:「日本語が話せるようになることと、日本語で学べるようになることの間には、ギャップがあるようにも感じます。今回の教材では、その点をどのように捉えて設計されているのでしょうか。特に、どこに最もフォーカスされているのか、また最終的にどのレベルまで到達することを目指しているのか、お聞かせください」

 

篠原氏:「入り口としては、まずひらがなが読めるようになることを重視しています。そのため『学校生活編』では、生活言語を中心に教材化しています。一方、『ステップ3』の教科編では、『立方体とはこういうものだ』というように、教科書に登場する言語を用いて説明することで、学習言語の初期段階に到達することを目指しています」

 

石戸:「別の視点からの質問です。外国につながる方々がこれだけ増えてくると、日本語を覚えてもらうという一方向の発想だけではなく、日本の学校や社会、受け入れる側の環境そのものが変化していく契機にもなり得るのではないかと感じます。例えば、学校文化やコミュニケーションのあり方、学び方そのものを、多様性を前提に見直していく必要も出てくるのではないでしょうか。そのような視点での議論はあるのでしょうか」

 

篠原氏:「その視点は非常に重要だと思います。高校までは日本語能力が重視されますが、大学入試ではさまざまな言語で受験できるようになっています。学校側の文化も少しずつ変わっていけば、状況は変わってくるのではないでしょうか。

 

実際に学校現場では、『せっかく〇〇さんが韓国から来てくれたのだから、韓国について教えてもらおう』といった形で、多文化共生の授業を実践している先生もいます。こうした取り組みが自然に広がっていけば、学校もおのずと変わっていくと思います」

 

吉田氏:「私も同じように感じています。教員養成課程そのものもが、ある程度変わっていく必要があるのではないでしょうか。『外国人財』という言葉を使うことで、出生地や国籍によって区別してしまっている面もあると思いますが、少なくとも、言語だけでなく文化的背景や社会的背景の違いがあることを理解したうえで、ハード面は難しくとも、マインドセットとして受け入れていく姿勢が、今後ますます必要になると思います」

 

石戸:「外国につながる子どもたちが増える中で、早急な対応が求められている現状があるからこそ、視聴者の皆さまからも多くのご質問やコメントが寄せられています。『もし優先的に変えられるとしたら、どこに着手すべきか。最も優先すべき政策課題は何だと思うか』というご質問や、『政府が抱える課題は理解できたが、それを解決するための具体的な提言が欲しい。各論レベルの議論があると、より解決につながるのではないか』といったご意見も届いています。非常に広範なテーマであり、一朝一夕に理想的な形へ到達できるものではないことは前提としてあると思います。そのうえで、もし優先順位をつけるとしたら、まず何から取り組むべきだとお考えでしょうか。具体的な制度や現場レベルの視点も含めて、お聞かせいただければと思います」

 

篠原氏:「先ほど吉田さんのお話にもありましたが、やはり早期アセスメント、つまり最初の段階が非常に重要だと感じています。外国につながりのある子どもが学校に来たとき、その子の状況を適切に把握できるコーディネーターを、教育委員会に一人ずつ配置できると、ファーストステップとして非常に有効だと思います。

 

困りごとを含めた聞き取りもできますし、どのような思いで日本に来たのかを理解することもできます。思春期の子どもの中には、親の事情で半ば強制的に来日し、日本での生活に全く前向きになれない子どもも少なくありません。そうした思いを十分に受け止めたうえで、日本での生活をどのように設計していくのか、自治体や学校がどう支えていくのかを考えることが第一歩だと思います。その中で、Jプレハイスクールもぜひ活用していただければと思います」

 

石戸「私自身も、学習面だけではなく、心理面でのサポートは非常に重要だと感じていましたので、とても納得感のあるお話でした。吉田さんはいかがでしょうか」

 

吉田氏:「私は2点あると考えています。まず1つめは、先ほどカナダの事例でも触れた、早期かつ多面的なアセスメントです。エントリーポイントにおいて、単に言語能力を見るだけでなく、本人のキャリアに対する希望や、将来どのような方向へ進みたいのかというアスピレーションまで含めて個別計画に落とし込み、それに即した支援計画を立てられるかが重要です。

 

もう1つは、多様性が進んだ社会においては、外国人かどうかに関係なく、教員の想定を超える事象が日常的に起こり得るという前提に立つことです。そのようなメンタリティを持って子どもたちに接し、どう支えていくかを、教員だけでなく周囲も含めて一緒に考える必要があります。

 

何かを『教える』、『教授する』という発想だけではなく、教員自身がそうした姿勢を持てるようにすること、それを養成課程の段階から取り入れていくことが重要だと思います。この2点が、特に初期段階では重要だと考えています」

 

石戸:「視聴者からはこのような質問も寄せられています。『教員が多文化対応力を高めるための研修や支援は、どのようなかたちが望ましいと考えられますか』。一方で、『先生方もすごく多忙で、何もかも先生がとなってしまう。先生に求められる役割はどこまで拡張すべきなのか』という声もあります。どちらも非常に重要な論点だと思いますが、いかがでしょうか」

 

篠原氏:「ご指摘の通り、先生方がすべてを抱え込むことは難しいと思います。実際に、多文化・多言語の児童生徒を受け入れる際には、学校内でしっかりとチームを作ることが重要です。

 

担任の先生は、子どもを最も長く見ている立場であり、何か小さな変化や気になる点に気づくことがあるかもしれません。その『気づき』をチームで共有し、必要に応じて誰かに託していく。すべてを一人で抱えるのではなく、学校全体で支える体制がもっとあって良いと思います。外国につながる子どもたちへの対応も、まさにその考え方が必要だと感じています」

 

吉田氏:「この点については、私も同意します」

 

石戸:「チームという観点で考えると、必ずしも学校の中だけで支援を完結させる必要はないのではないかと感じます。実際、視聴者の皆さまからも、『学校単独では支援が難しいケースについて、地域や外部機関と連携した効果的なモデルがあれば伺いたい』というご質問が寄せられています。これまでに印象的だった事例や、今後目指すべき理想的な連携のあり方について、ぜひお聞かせいただけますでしょうか」

 

吉田氏:「オーストラリアやカナダのモデルが参考になると思います。まず自治体がレセプションを担い、受け入れ時に早期アセスメントを実施します。次に学校内で、言語学習や文化理解の学習を集中的に行います。そして最後に、地域で補習などの支援を行う。この三層モデルを、半年から1年ほどのスパンで計画的に実施しているケースが多く見られます。日本でも十分に実現可能だと思います。

 

一方で課題としては、自治体でアセスメントを行い、学校へつなぎ、さらに地域へ補習支援を依頼する際に、地域の受け入れ団体の負担が特定の個人に集中してしまわないようにすることです。地域側も含め、一定のチーム体制を構築する必要があると思います」

 

篠原氏:「やはり、早期に受け止めるためのコーディネーターを、自治体などがしっかり配置しておくことが重要です。情報共有が進めば、課題解決に向けてさまざまな動きが可能になります。学校だけでは支援しきれない部分もありますので、地域の日本語教室なども積極的に活用していけると良いと思います。また、社会的・心理的なサポートも必要だと感じています」

 

石戸:「最後に2点質問して締めくくりたいと思います。まず視聴者からの質問です。『今後、日本社会が目指すべき多文化共生の姿とはどういうものなのか、そしてそこにおける教育の役割とは何か』というものです。そしてもう1点です。これまでの議論を踏まえると、これからの教育は、多文化・多言語環境を例外ではなく前提としたと感じます。そうした教育が実現した10年後、日本の学校はどのような姿になっていてほしいとお考えでしょうか。ぜひ、お二人それぞれのお立場からお聞かせください」

 

吉田氏:「10年後には、教育機関そのものが大きく変わっていると思います。本日は『外国人財』という視点からお話ししましたが、将来的には『外国人だから』という視点自体が薄れていくのではないでしょうか。

 

社会には多様な選択肢が存在し、人々の価値観や志向もさらに多様化していくと思います。皆さん自身も、『自分は少し他の人と違うな』と感じることが日常の中にあるはずです。そうした違いに対して、『違うから適応しなければならない』ではなく、『違うけれど、自分はこう考える』という自己理解を大切にしながら、他者を安易に否定しない姿勢を持つことが重要になってくると思います。

 

その結果として、学校がどう変わるかという点では、『教える』ことを中心としたスタイルは、今後ますます難しくなるでしょう。専門知識や言語学習そのものは、AIによって支援される時代になります。だからこそ、自分が学んだことに対して責任を持ち、自ら切り開いていく力、つまりアスピレーショナルな部分が非常に重要になってくると思います。そのためにも、学校では対話やディスカッションがより重要になっていくのではないでしょうか」

 

篠原氏:「これまでは、ある意味で一本道の、固定化されたコースから外れない成長が望ましいとされる面がありました。しかし今は、多様性という観点から、社会全体がより柔軟になってきていると思います。

 

外国につながる子どもたちも、その柔軟さを促進する存在の一つです。さまざまな形での共生を認め合い、『みんな違って良い』ということを前提に、お互いが対話し、理解し合うことから始めることが大切だと思います。

 

学校文化においても、これまでは『同調圧力』という言葉に象徴されるような空気が強かったように感じます。しかし、皆と同じでなくても良い、それぞれが異なる存在であるという前提のもとで、一律の学びではなく、個別最適な学びがさらに広がっていくことを期待しています」

 

最後は石戸の「これからの社会は、多様な背景、多様な言語、多様な文化を持つ人々が、共に生きていくことを前提とした社会になっていくのだと思います。その中で求められるのは、『違いに対応する』教育ではなく、『違いがあることを前提とした』教育や学校のあり方なのではないでしょうか。本日の議論が、これからの社会において、教育や学校はどうあるべきなのかを、あらためて考えるきっかけになれば幸いです」という言葉でシンポジウムは幕を閉じた。

後日回答

※本シンポジウムでは、視聴者から多数の質問が寄せられました。以下、後日篠原氏から文書にて回答いただいたものをご紹介します。

 


 

  • 質問1 外国人児童生徒の支援において、デジタルで解決できる部分と難しい部分をどう見ていますか。

 

篠原氏:日本人と同じかもしれませんが、知識の伝達・確認などはデジタルも有効かと思いますが、そもそもの状況確認やメンタル面の支援などは、当然のことながら対面での対応が必要ではないかと思います。

 


 

  • 質問2 外国人児童生徒に対して、母語またはやさしい日本語での支援、どちらが適切でしょうか。教科の指導にあたりどのような教材を用いるべきでしょうか。

 

篠原氏:私自身も日本語教育の専門家ではありませんのであくまでも私見ですが、日本語力の向上のためには、やさしい日本語ベースがいいと思われます。もちろん時には母語をはさむこともあるかもしれませんが、今は、携帯などにも便利な翻訳機能がありますので、いろいろなツールをフル活用している指導者もいます。これでないとダメ、ということはないと思われますが、教科の教材では、もし該当年齢であれば、ご紹介した『中学生のにほんご』はオススメです。中学生のために、市販の小学生向けのドリルなどを使っている方もいらっしゃいました。

 


 

  • 質問3 デジタル教材を使われているとのことでしたが、日本の公立学校と同様に外国人生徒も一意のIDが付与されるのでしょうか。施策の効果を検証することができると思いました。

 

篠原氏:学校の生徒であれば、日常の学習について端末を使用するためのIDは付与されていると思います。

 


 

  • 質問4 日本語教育においてデジタルが活躍すると想定される部分について、お考えがありましたらお聞かせいただきたいです

 

篠原氏:とにかく支援者が足りない。全国各地に外国人児童・生徒がいて、そして地域によっては散在している状況の中では、やはり遠隔支援をせざるを得ず、デジタルが必須の状況ではないかと思います。

 


 

  • 質問5 翻訳AIや生成AIの導入は、教育現場にどのような変化をもたらしていますか。

 

篠原氏:あまり詳しくありませんが、通常のやりとりの中でも翻訳ツールを活用するだけで、互いのコミュニケーションがはかられる場面が多いと思います。

 


 

  • 質問6 そもそも「同じ教育を提供すること」が公平なのか、それとも「異なる教育を提供すること」が公平なのか。デジタル施策はどちらに寄与していると考えますか。

 

篠原氏:同じか異なるか、という視点よりも、子どもの理解、成長のためには何が必要なのか、という視点が大切のように感じます。全く日本語が理解できない生徒が教室で、江戸時代やリトマス試験紙のような学習をすることは苦痛以外の何ものでもないと思います。

 


 

  • 質問7 デジタル施策は「支援の拡張」になっているのか、それとも結果的に「対応できる自治体とできない自治体の格差」を広げることにはならないのでしょうか。

 

篠原氏:自治体の政策の優先順位にもよるのではないかと思います。ある地域では、外国人財の待遇面や子育て環境を整えて、首都圏に転出してしまうリスクを少なくすることが、必須という状況のようでした。

 


 

  • 質問8 5年後、10年後を見据えたとき、今の延長線上では難しいと感じている点があれば教えてください。

 

篠原氏:日本が本当に選ばれる国になるためには、各々の現場が自分たちなりのノウハウで支援に尽力している現状を、制度の整備や補助金など含めてより効果的にすべきではないかと思います。が、そこは、もちろん全体としての理解、コンセンサスが必要だと思われます。

 


 

  • 質問9 教材の学習に呼応して、アセスメント(テスト)はなにか新たな取り組みや視点がありますか。

 

篠原氏:アセスメントは、とても大切なポイントです。Jプレハイスクールでは、例えば練習問題の正答率などを示していますが、次の段階は、それらのデータを蓄積し、学習時間などとの相関を示していくように進化させたいところです。現状では、まだ支援者の日常の評価で、例えば文法問題の理解が進んだなどの声をいただいています。

 


 

  • 質問10 高校生にフォーカスした中での、課題や今後のチャレンジポイントをお聞きしたいです。質問の背景としては、文科省調査で、不就学の可能性のある小中生は2019年度「15.7%」⇒2023年度「5.7%」に改善し、高校への進学率も「90.3%」。高校の特別入学枠の整備やNPOの多言語での高校進路ガイダンスの動きが進み、担い手も拡大傾向にあるように感じているので、今後は、高校進学後の支援の重要度が高まると捉えており、質問しました。

 

篠原氏:ご指摘、同感です。だいぶ高校へ入学できる生徒が増えてきましたが、全生徒では99%であるのに比較すると、もう少し、というように思います。また、高校の中退率も、全生徒が1.0%であるのに対して8.5%で、前回よりも増加していますので、高校入学後、「卒業」にたどりつけるような指導がもっと必要なのではないでしょうか。不登校が増加している日本人生徒も同様ですが、ある意味、高校は最後の砦?です。貴重な若者たちが、日本の未来を支えてくれるパワーがあることを考えると、高校での多様な伴走態勢の充実が求められると考えます。

 


 

  • 質問11 学校単独では外国人児童支援が難しいケースに対して、地域や外部機関と連携する効果的なモデルがあれば伺いたいです。

 

篠原氏:全国にさまざまな先進事例があると思いますが、一例として神奈川県は、NPO法人のME-net・多文化共生教育ネットワークかながわと連携し、多様なパワーとつながりながら支援を進めているようです。

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