超教育協会・福岡は、自治体・教育機関・民間の取組みを集結し、次世代を担うこども達にデジタルテクノロジー教育の機会を創出しています。
嘉穂無線ホールディングスのグループ会社である株式会社イーケイジャパンでは、小学校低学年を対象としたプログラミング教育の模擬授業を実施しました。今年度は飯塚市で2校、九州大学産学官連携セミナー「地域政策デザインスクール」を発端として宮若市で1校で開催するなど、昨年度から拡大を続けています。プログラミング教育必修化から3年が経過した現在、プログラミング教材は行きわたり、各校で試行錯誤が進んできていると感じる一方、低学年向けのプログラミング教育教材はまだまだ不足感があると感じています。そうした課題を解決するために、イーケイジャパンのプログラミング教材「PIECE」を活用するプログラムを提供しました。
また、同じく嘉穂無線グループのひとつである株式会社グッデイでは、久山町における「ひさやまてらこや」事業、Fukuoka Smart City Communityにおける大濠中学校の職場体験にて、3Dモデリングワークショップを実施しました。「子どもでも開けやすいペットボトルキャップ」をテーマに、Tinker Cadを使ってデザイン。データを3Dプリンタで出力し、出来上がった作品は直接作成者本人にお渡ししました。大濠中学校では実際にホームセンターを歩き、生活を便利にする商品を見た上で、いくつかのお題に、自由に3Dモデリングに取り組んでもらうワークショップも行いました。
高校生を対象としたものでは、太宰府高校の「総合的探究の時間」の探究学習を地元企業の代表として受け入れました。太宰府市内で展開する当グループ「グッデイ」「イーケイジャパン」「ファブラボ太宰府」を巡り、それぞれデータ分析、PIECEを用いたプログラミング、3Dモデリングを体験するプログラムを開発しました。近隣地域における課題解決のためのツール開発をゴールに据え、約半年間かけてワークショップ形式で検討を重ねるプログラムとなりました。
さらに、嘉穂無線ホールディングスが2020年より約3年間にわたり出展していた福岡市中央区・六本松にある福岡市科学館でのブースをもとにした企画展を開催、1か月で約3万人を動員する人気イベントとなりました。企画展の期間中にはワークショップを同時開催しました。久留米高専提供による「スーパーボールをつくろう」「スマホのワイヤレス充電器などで光るチャームをつくろう」、CANVAS提供による「オリジナルスイッチをつくろう」など、CANVASや教育機関と連携し、これまでにないワークショップを開催しました。
2024年度には、当グループが持つリソースをベースとした様々なワークショップを地域のみなさまに提供していくために、いくつかの自治体と連携協定の締結に向けた動きを進めています。
プログラミング教育必修化も施行から3年が経過しました。各自治体の努力によって、プログラミング教育のすそ野を広げる取り組みも進んできました。イーケイジャパンで実施している低学年向けのプログラミング教育の開発やデータ制作に特化した3Dモデリングワークショップなど、より細分化されたターゲットへのワークショップ開発を進めていくことで、より多様なニーズに対応し、地域のデジタル教育の底上げを図っていきたいと思います。