教師が生成AIを活用し、現場に即した独自の教育アプリを作る時代に
第159回オンラインシンポレポート・前半

活動報告|レポート

2024.8.9 Fri
教師が生成AIを活用し、現場に即した独自の教育アプリを作る時代に<br>第159回オンラインシンポレポート・前半

概要

超教育協会は202465日、株式会社みんがく 代表の佐藤 雄太氏を招いて「教育特化の生成AIプラットフォーム『スクールAI』で現場の課題を解決」と題したオンラインシンポジウムを開催した。

 

シンポジウムの前半では佐藤氏が、教育現場での生成AIの活用の「3つの可能性」について説明。教師自身が生成AIを活用して独自の学習アプリを作れる「スクールAI」の活用事例を紹介した。後半では、超教育協会理事長の石戸 奈々子をファシリテーターに、視聴者からの質問を織り交ぜながら質疑応答が実施された。その前半の模様を紹介する。

 

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「教育特化の生成AIプラットフォーム『スクールAI』で現場の課題を解決」

■日時:2024年6月5日(水)12時~12時55分

■講演:佐藤 雄太氏
株式会社みんがく 代表

■ファシリテーター:石戸 奈々子
超教育協会理事長

 

佐藤氏は約40分の講演において、教育現場で生成AIを活用することで「できるようになったこと」と「今後の可能性」について言及。教師が自らのメソッドを生成AIに学習させることで、個々の現場に即した独自の教育アプリを作れる「スクールAI」の活用事例を紹介した。主な講演内容は以下のとおり。

AIを使いこなせる先生がAIを使えない先生の職を奪う時代に

教育の質を高めていくにはテクノロジーの力が不可欠です。みんがくでは、オンライン自習室など、さまざまな「EdTech」サービスを提供し、現在はエンジニアの視点から「教育×テクノロジー」、とくに「生成AI×教育」をテーマに活動しています。

 

▲ スライド1・みんがくの現在のプロジェクト

 

みなさんはOpenAIの「ChatGPT 4o」のデモをご覧になりましたか。私は大きな衝撃を受けました。私が見たデモ動画では、数学の図形に関して、生徒に個別にリアルタイムでチュータリングをする様子が紹介されていました。ChatGPTは、答えを伝えずに「その答えを導くヒント」を出して、しかも感情豊かに教えてくれています。このようなデモを見て私は、生成AIは教育の個別最適化のラストピースになるのではないかと思いました。アメリカのデータでは、「チューターよりもChatGPTに教えてほしい」という保護者も増えています。

 

2023年に公表された米・プリンストン大学の研究者らによる調査・研究では、AIの影響を受ける職業トップ20のうち、「英語・英文学の教師」や「外国語・外国文学の教師」、「歴史の教師」など14教科もの教師が入っていました。教育現場が生成AIの影響を大きく受けていくことは、間違いないだろうと感じています。

 

こうした中、私が感じていることをお伝えします。教育業界に従事する方々は、AIの影響を受けるとしても、AIが職を奪っていくのではなく、AIを使いこなせる先生がAIを使えない先生の職を奪っていくのだろうと思うのです。これは実際にあり得るだろうと感じています。

 

▲ スライド2・「AIを使いこなせる先生が、
AIを使えない先生の職を奪う

 

生成AIを使うと、これまで先生が持っていた力が拡張し、まるで武器を身につけているかのようになります。例えば、「英語の文法を分かりやすく教えることは得意だけれど発音は苦手」という先生も、生成AIを使えばネイティブ並みの発音で、子供たちにトレーニングさせていくことができるようになります。

しかもその能力が拡張した先生を、生徒の人数分作れて、最も生徒が学びやすい個別最適化した問いかけをしていけることになります。これが、生成AIの本質的なところだと思います。

 

▲ スライド3・生成AIで
「能力が拡張した先生」の分身を
たくさん作ることもできるようになる

 

とはいえ課題もあり、教育現場で生成AIの活用がなかなか進まないと感じている先生方も多いようです。例えば、生成AIは計算を間違えることがあります。「リスクに対するリテラシー教育の方が先なのではないか」といった意見もあります。

しかしそれらを踏まえたとしても、できることのメリットはやはり非常に大きいと思いますので、我々はどうやって教育現場で活用していくかを考えています。

 

▲ スライド4・教育現場で活用するには、
課題も多い生成AIの現状

教育現場への生成AI導入でこれまでに「できるようになった」3つのこと

教育現場での生成AIの活用について考える前に、ビジネスの世界での活用状況に触れておきます。20237月のある調査では、約7割の企業が「活用、または活用に前向き」と回答しています。ビジネスの世界では、既に生成AIがかなり普及し始めています。

 

▲ スライド5・ビジネスの世界では
生成AIの可能性が期待され、
導入が加速している

 

ところが、教育分野にはなかなか普及しません。先生方のヒアリングを通じて私が思ったのは、教育では厳密さが求められ、間違ったことを教えてはいけない、だから躊躇される方が多いのかな、ということです。

 

嘘の情報を本当のことのように言う、いわゆるハルシネーションという現象への対処方法はいろいろあると思います。まずこのハルシネーションがなぜ起きるのか、生成AIがどんな性質のものなのかを知り、鵜呑みにしてはいけないことを理解すること。次に生成AIは計算や検索は苦手で、正しさを担保するものではないことを理解すること。この2つを理解しておくと、生成AIの活用では、生成AIが得意なところにフォーカスしていけばよいことが分かります。つまり、プロンプトを工夫していけばよいのです。このような対策ができますが、そもそも浸透していないことは事実だと思います。

 

▲ スライド6・ハルシネーションへの
対処方法はいろいろとある

 

私は、今はまさに生成AIの黎明期だと考えています。今こそ、多くの人たちと一緒にいろいろなことを試してノウハウを蓄積し、議論をする時期だと認識しています。生成AIをどうやって使っていくかのアイデアは、まだまだ足りないと思っています。そこで我々は去年の冬、「生成AI×教育」をテーマに、生成AIをどうやって使っていくか考える「妄想アイデアオーディション」を実施しました。300通ぐらい集まり、盛り上がりましたので、今年はそれを拡張して日本最大級のイベントを202482日、国会議員会館の国際会議室で開催する予定です。ご興味のある方はぜひご参加ください。

 

▲ スライド7・「生成AI×教育」を
テーマに生成AIの活用を考える

 

企業、学校、さまざまな立場や枠がありますが、とにかく今は、生成AIをどうやって普及させていくかを、みなで考えて議論していかなければなりません。私は一企業なので競合他社もありますが、そんな枠も取り払って一緒に議論して、生成AIで教育の質を高めていければと思っています。生成AIは、個別最適化のラストピースとして本当に有効です。みなさんと一緒に考えていきたいと願っています。

 

生成AIが出てきてまだ1年ですが、俯瞰的に眺めると、この1年でできるようになったことは、大きく3つあります。

 

▲ スライド8・教育現場から見た
AIの歴史は1年という短期間でも
大きく変遷してきた

 

1つめは、業務効率化です。先生が今までやっていたタスクを生成AIでいかに効率化するかについては、例えば「スタディポケット」のような、学校業務の効率化に特化した形の支援ツールがかなり出てきています。

 

▲ スライド9・ChatGPTを
校務支援用途に特化させた
サービスも
登場した

 

校務支援ツールを、まずは先生が使ってみることで、生成AIの活用に先生が慣れて、次に授業などで子どもたちに使わせるという流れができるでしょう。

 

2つめは、指導の個別最適化です。ツールも少しずつ出始めており、例えばベネッセの「自由研究お助けAI」、最近では「チャレンジAI学習コーチ」という対話の中で生徒一人ひとりに合わせてアウトプットが変わるものも出てきています。atama plusのツールは、一人ひとりの学習データの中にログとして苦手な英単語が溜まっていき、それをベースに物語文を生成してくれるものです。単語一つずつではなかなか覚えづらいですが、オリジナルの物語文を作ってくれたら、スッと頭に入っていきやすい。このような個別最適化を実現するツールやサービスとしての生成AIが次々に出てきています。

 

▲ スライド10・「指導の個別最適化」に
対応した英単語を学ぶためのツール

 

3つめは、これからを生きる子どもたちが、安心安全に生成AIに触れて慣れていくためのプラットフォームの構築と提供です。NPO法人みんなのコードの「みんなで生成AIコース」がその一つです。ChatGPTを子どもたち自らが安心して安全に使える環境を提供するサービスです。

 

▲ スライド11・子どもたちが
安心・安全に生成AIに触れることが
できるプラットフォーム

 

この1年で、こうした3つのほどの要素が確立し、学校に徐々に浸透してきている状況だといえるでしょう。

今後、教育現場で期待される生成AI活用の3つの可能性

ここからはもう少し踏み込んで、この先どういうふうに変わっていくのか、事例をベースに1年後の未来を考えてみたいと思います。なぜ1年後かといいますと、生成AIのスピードが本当に早く、1年後の将来より先をなかなか想像できないと、日々感じているからです。

 

1年前は、ChatGPT4も動画生成AISora)もすでに登場していました。ところが、1年前の動画生成AIでは、例えば人が歩いている動画を生成できても、わずか34秒後には足が4本になったり、体がぐにゃりと曲がったりしていました。精度が高くなかったのです。それが現在では、1分以上にわたって「物理的な世界の法則に沿った正しい映像」が作り続けられるまでに機能が向上しています。データを処理する基本単位(トークン)の数もGoogleの生成AIであるGemini1.5Proなどでは200万トークンという膨大な量が一回で送れるようになりました。1年前だとようやく4,000トークンや8,000トークンでしたが、たった1年で200万トークンも処理できるようになっているのです。

 

こうしたことを踏まえて、目の前で起きている現象から1年後の未来を予測していきます。今もすぐに変わりつつあるということをベースに、どう変化していくのかを考えてみます。教育における生成AI活用の可能性としては「マルチモーダル化」、「データベースの参照化」、「ユーザーの開発者化」の3つがあると考えています。

 

▲ スライド12・教育における
生成AI活用の可能性

 

1つめの可能性が、「マルチモーダル化」はますます進むと思っています。画像生成、テキスト生成、動画生成。さまざまなジャンルのものが一つに凝縮されて行く中で、実用的なサービスも次々に生まれていくのではないかと思います。

 

例えば、Soraを使って、「一杯のコーヒーの中を航行する2隻の海賊船」(▲写真13)、「東京郊外を走っている電車の窓に移る反射」といったプロンプトを投げると、実際に撮影して作ったようなリアルな動画が生成されます。(▲写真14

 

▲ スライド13・コーヒーの中を
航行する海賊船の動画を生成

 

▲ スライド14・非常にリアルに見える、
「実際には存在していない世界」の
動画が作れる「Sora」

 

これらは実際には存在していない世界です。このようなものがサクッとできる世界になっていて、いわばAIが「目や耳を持つ」時代で、それが進化し、そのスピードがどんどん速まっていく時代の中、この先どうなっていくかを予想していくことは大切だと思います。

 

▲ スライド15・AIが「目や耳を持ち」、
さらに進化していく時代

 

AIが目や耳を持つということ、それを最も具現化しているAIが、リアルタイムで解説動画を生成できる「NoLang」です。例えば、中学校の理科の単元にある「植物のつくり」といったキーワードを入力すると、まずはその解説文を生成し、次に動画を生成し、それらを組み合わせて一つのわかりやすい解説動画にしてくれるものです。このように、文章、画像や動画、音声をひとつにまとめてサービスを提供するマルチモーダル化が、これから増えていくだろうと思います。

 

▲ スライド16・文章、動画、
それを読みあげる音声を
まとめて解説動画を生成する

 

2つめの可能性が「データベースの参照化」です。生成AIのひとつの弱みに、間違った回答を出してしまうことがあります。間違いのリスクを減らしていくには、データベースを持っている企業がデータベースに基づいて回答を生成していくようにする必要があります。こうした動きも進んでいくでしょう。例えば、東京書籍では、教科書に載っている内容のデータベースを持っていますので、そのデータベースに沿ったかたちで個性的なキャラクターから教科書の内容を教わることができる学習サポートサービスを提供しています。教科書に沿っているので間違いを出しづらい仕組みになっています。

 

みんがくのパートナー会社のMathpressoでは、数学の問題のデータセットを60億件ぐらい持っており、それをベースに数学の問題に答えていく仕組みを作っています。生成AIは数学や計算は苦手とされていますが、こちらは東京大学の問題もしっかり解けます。裏側でデータベースに紐付いて回答を解説してくれるので、間違いが出づらい仕組みです。このような、データベースを参考にして間違いを減らしていく仕組みは、ますます増えています。

 

▲ スライド17・「データベースの参照化」の例
データセットをベースに
問題を答えるので間違いが出にくい

 

3つめの可能性が「ユーザーの開発者化」です。みんがくは「これからこういう時代が来るのではないか」と予測をしながら、生成AIを使った新しい学習サービスを開発しています。つまり、生成AIのユーザーでありながら開発者でもあります。こうした「ユーザーの開発者化」の中から生まれたのが、「スクールAI」です。

先生自身が現場に合わせて生成AIを活用した教育アプリを作れる

それでは、スクールAIについて説明します。教育現場の悩み、問題は現場によって違うと思います。指導スタイル、教科によっても違うし、小学生を教えると高校生を教えるのも当然、全く別物です。にも関わらず、これまでは一部の大きな企業が教育用アプリや学習サービスを作り、現場はそれを使わざるを得ない状況でした。私自身も教育現場にいたとき、「すごくよいのだけれど、うちの現場だったらここをもう少しこうしたいな」と感じていました。本当の痛みや痒いところには手が届かない、それがこれまでの教育用アプリや学習サービスだったと感じています。

 

そこで我々は、先生自身が自分の現場に応じてアプリを簡単に作れるプラットフォームを開発しました。生徒の管理のシステムとも紐付いていますので、誰がいつどう生成AIを使って学習したかも把握できます。ボタン一つで生徒のアカウントを作れます。個人情報も入れずに簡単に発行できます。テンプレートもたくさん用意しています。そのまま使ってもよいですし、先生が好きなようにカスタマイズして使うこともできます。

 

▲ スライド18・「スクールAI」は、
先生が自分の現場に合うように
自分で生成AIアプリを作れるサービス

 

具体的には100種類以上のテンプレートがあり、校務だけでも指導案作成、面接練習などいろいろあります。さらに授業で生徒が使えるような科目別のものもあります。この中から先生が選ぶと、プロンプトも含めたテンプレートが自分のアカウントの中に蓄積されていきます。

 

選んだテンプレートを編集することもできます。こういうふうにしてほしいという思いを日本語でも英語でも入力すると、生成AIですからそのとおりにカスタマイズしてくれます。言語化さえできれば、そのように生成してくれる、そこが生成AIの面白いところだと思います。ぜひ多くの先生方に体感していただけたらと思います。

 

▲ スライド19・テンプレートを選び、
指導方針や教え方などを
日本語で指示するだけで完成

 

それと、優秀な先生は生徒一人ひとりのレベル感や個性、性格によって話し方や教え方のレベル感を変えると思いますので、それも実現しています。生徒管理と連動していますので、学力レベルに応じて、数学の弱いところは分かりやすく丁寧に教えます。得意分野ではレベルを高めに設定して、難しい問題も解説してくれるようなこともできます。

 

実際にどのようなアプリが生成できるのかを説明します。現場の先生が作ったアプリの事例です。まずは、指導案のたたき台を作れるアプリです。教科を選んで単元を入れるだけで、テンプレートがたくさん出てきます。

 

▲ スライド20・現場の先生が作った
簡単に指導案のたたき台を
作成できるアプリ

 

入試面接の練習アプリもあります。こちらの先生は、本当は一対一で入試面接の練習をやってあげたいけれど、リソース的に難しいということで、このアプリを作りました。

音声で会話によるやり取りをした後に、フィードバックとして評価やアドバイスが出てきます。

 

▲ スライド21・現場の先生が作った
入試面接練習アプリ

 

次は、自由英作文を添削するアプリの事例です。英作文などの添削では、先生によってさまざまな指導方法やメソッドがあるのですが、その先生ならではの「型」を生成AIにインプットできるのが特長です。先生がいつも教えているようにやるから、生徒たちにフィードバックされた時に、これはいつもの先生が教えてくれている方法だ、きちんと説明してくれていると分かります。自由英作文は模範回答を見て終わりになりがちですが、先生の教え方をインプットしてあるこのツールだからこそできることだと思います。

 

こうしたオリジナルのアプリを作っていく上で非常に大事なのは、作る方が自分の教え方や指導方針をしっかりと言語化する力を持っていることです。先生方を育成していく立場の方には、自分で今どのように指導しているのか、言葉で表せる教員を育成していくことも大切になっていくだろうと感じています。

 

私はこの生成AI使って先生自身の分身を作っていくワークショップを開いています。例えば、指導スタイルや生徒への接し方、口癖や方言までをしっかりとインプットすると、本当に自分自身と同じように振る舞ってくれるクローンのような分身AIができます。

ただし、このインプットはなかなか難しいこともあります。逆に自分自身の教え方やメソッドをしっかりと言語化できて、なおかつ簡潔にまとめられる方は、サクッと分身のようなアプリを作れます。

 

▲ スライド22・「スクールAI」を
効果的に活用するための
ワークショップも開催している

自分自身の教え方やメソッドを言語化できるベテラン教員と一緒に作ったアプリの事例

その事例をいくつかご紹介します。1つめは、元並木高校並木中等教育学校の中島 博司先生と一緒に作ったもので、自分の考えを80字で論理的に書けるようにする中島先生の「R80」の作文メソッドを、スクールAIに入れたアプリです。実際に使ってみると、本当に良いフィードバックが返ってきます。中島先生からも「これはなかなか良いね」とおっしゃっていただきました。このようなアプリを、どんどん世の中に広めていきたいと思っています。

 

2つめは「学習の習慣化」メソッドで有名な古川 武士先生と作ったアプリです。古川先生の「性格のタイプ別診断」を入れて、習慣化を実現していくためのアプリです。自分はウサギなのかカメなのか、それともアリなのかキリギリスなのかといったことをマトリックスにしてタイプ別診断をし、自分自身の性格を理解して、それに沿ってアプリを活用していくと習慣化しやすくなるというメソッドです。勉強だけでなくランニングでもダイエットでも使えます。実現していくためにコーチングのアドバイスをもらえます。

 

3つめは、玉川大学の濱田 英毅先生と一緒に開発した、歴史人物との対話を通じた学びを深めるためのアプリです。活字だけだと興味が湧かない生徒も多い中、歴史上の人物をAI上に表現して例えば織田 信長と話す、源 頼朝と話すことで、歴史の理解を深めていくことができます。信長に、「なぜ桶狭間の戦いに勝てたの」と聞くと解説してくれます。旺文社の参考書と連携してその内容をベースに回答しますので、先ほどのハルシネーションという間違いは出づらくなっています。濱田先生は歴史教育の専門家で、かなり綿密なやり取りをずっとさせていただいています。学びを深めるためにどう使えばよいか、プロンプトも一緒に考えてくださっています。

 

他にもいろいろな大学、例えば東京学芸大学と授業の振り返りシステムの開発もしています。東北学院大学の稲垣 忠先生とはPBL(プロジェクト型学習)の研究を一緒に行っています。

 

生成AIで本当にさまざまなことができると感じています。これからもスクールAIをアップデートして、教育現場の方々が使いやすい、そして「こんなこと、できたら良いな」を実現するツールを作っていきたいと思っています。

 

▲ スライド23・「スクールAI」は
今後もアップデートを続け、
さまざまなツールを提供していく予定

 

>> 後半へ続く

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